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ハルトムート・ビトムスキー監督の「ダストー塵ー」は、プロジェクターや部屋に溜まるほこり、鉱山の粉塵、顔料、ビルの爆破による解体で発生する粉塵など、様々な塵を紹介し、それに考察を加えたドキュメンタリーだ。インターナショナル・コンペティション出品作品。

一口に塵といっても実に様々な様相があることに驚かされる。一見すると、専門家向けで、一般の観客が理解するのを拒むような作品にも見えるが、塵というテーマで、広い範囲の領域をランダムにつないだ手法は見るものを飽きさせない。

ビトムスキー監督は「90分の中に、塵という一つの側面にもこんなに色々な範囲があったのかが分かるような作品にしてある。色々な側面の橋渡しをすることなく、色々な塵に関する側面に触れている」と語る。

系統立てて仮説を積み上げることによって、何かを立証しようとする作品ではなく、とにかく、塵をテーマにして、世の中のありとあらゆるほこり、塵というものを紹介していこうというスタンスなのだろう。それはそれでユニークな作品だ。(了)

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ハルトムート・ビトムスキー監督(撮影:矢澤利弘、10月11日、山形市中央公民館)