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J-Pitch事務局が主催したセミナーで、阿部マーク・ノーネス氏は以下のように語った(抜粋)。

「映画翻訳は新しい時代に突入した。『マイボディガード』を見たときにこう感じた。馬鹿げたハリウッド映画に素晴らしい翻訳が付いている。議論の前提として、ほとんどの製作者は、翻訳は映画の本質の一部であり、字幕が無ければ国境を越えることができないと思っている。通訳者なしには映画の世界は成立しない。前提の二つ目は、翻訳者とは無視される存在であるということだ。存在感が無いということがまさに翻訳のコンセプトである。字幕は画面の端に白くありきたりなフォントで示される。翻訳者はステージの端かブースの中にいて、透明人間扱いされている。これが翻訳者の文化だった。だが、これらは人為的なものであり、変えていくことができる」

(2009年10月11日午前10時、山形市民会館小ホール)