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19217月に撮影され、翌8月に東京の明治座で7日間だけ公開された松竹キネマ製作の短編映画『文楽座人形浄瑠璃』をもとに、後年、そこに数カットを付け加えてフランスに輸出されたと考えられるのが『日本の人形劇 人形浄瑠璃』である。

このフィルムは、早稲田大学演劇博物館グローバルCOE2009年度にフランスのアルベール・カーン博物館から複製を入手したもので、1222日の午後1時から上映と解説が行われた。

この約42分の無声映画は、人形浄瑠璃の看板から始まり、劇場正面の風景、控室、楽屋が紹介されたあと、人形浄瑠璃の舞台の様子が撮影されている。

90年近く前の動く資料として、人形浄瑠璃の研究者にとっては一級の資料である。所々、フランス語の表記が間違っているので、そこからフランス語のタイトルはフランスではなく、予め日本で付加されたのではないかという推測ができる。

研究報告会では、無声のフィルムに音楽をかぶせるという試みもなされた。音楽があるとやはり臨場感が違う。それにしても、約90年前の観客と同じ舞台を今の観客が見ることができるということに素直に感激する。

20091222日午後1時、早稲田大学小野記念講堂)