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2010年4月30日午後7時30分から東京・京橋の映画美学校試写室でマルコ・ベロッキオ監督による特別講義が行われた。

特別講義におけるベロッキオ監督の発言内容の概要は以下の通り。(ベロッキオ監督はイタリア映画祭のために来日し、朝日新聞社とイタリア文化会館の協力により、この講義が行われた)

リスクのある映画制作をどうやって続けてきたのか?
「人生を仕事と考えると、時間の流れを追いかけているような気がする。変わるものも変わらないものもある。私の性格もあるが、同じものを繰り返さない。同じものを二度作ったことはない。毎回リスクを取って、違うものをやってみようとやってきた」。

演出とは何か?
「どういう距離で、どういう動きで、どういう光で撮りたいかということだ。若手の監督によるよくできた映画 はよく見かけるが、役者との関係はいまいちなものが多い。役者との演技には一番力を入れて欲しいところだ。感動させてもらうことが大切だ」。

「役者である以上、演技をしなければならない。だが、普通な感じの演技をする役者でない役者が多い」。

カメラマンには何を求めるか?
「動きのあるショットで自分の考えていることを実現してくれる人であり、信じられる人だ」。

(2010年4月30日午後7時30分、映画美学校 試写室)