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 二日酔いで 記憶の飛んだ空白の時間を探り出すという謎解きの構造を持ったドタバタコメディー。トッド・フィリップス監督の『ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』は失われた記憶を探すという基軸がしっかりとしている。

 そんなシリアスな骨組みなのだが、表面を覆っているのはお下劣なコメディーなのだ。きちっとした物語構成と、一発芸のような小ネタたちとの組み合わせがユニークだ。ギャグを羅列するだけではなく、実にサスペンスが効いているのである。

 消えた記憶を探るという内容的なサスペンス。消えた花婿を時間までに探し出し、結婚式に出席させなければならないという時間的サスペンス。4人の悪友たちのキャラクターもそれぞれが実に個性的に描かれる。

 空白の時間に彼らは何をしていたのか。エンドロールで明らかになるその姿に拍手を送りたくなるはずだ。

(2010年7月11日午前10時50分、ヒューマントラストシネマ有楽町1)2010-81