
人類の滅んだ未来の地球で、麻の人形ロボットが破壊兵器と戦う。シェーン・アッカー監督の『9<ナイン>〜9番目の奇妙な人形〜』の中核となるアイデアは魅力的だ。
もともとは監督のシェーン・アッカーが、映像を学んだUCLAの卒業制作として完成させた11分の短編アニメだったが、それにティム・バートンがほれ込んで長編商業映画化された作品だという。
確かに、設定は悪くない。キャラクターも愛くるしい。ただ、『サイレント・ランニング』を期待してしまうと、少しつらいものがあるのではないか。
人間の心を持つということの強さ。弱い人形はそれを自覚する。おとぎ話のためのおとぎ話になっているのがいいのかもしれない。
(2010年8月25日午前10時40分、飯田橋ギンレイホール)2010-121