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イタリア映画では、演技経験のないアマチュアを俳優として起用することが伝統的に行われている。

これについて、『いつか翔べるように』のフランチェスカ・アルキブージ監督は「イタリア映画の偉大な伝統のひとつだ。イタリアの俳優の層は非常に厚いものがある。イタリア映画の発展の可能性を示す力になっている」と指摘している。

また、『対角に土星』のフェルザン・オズペテク監督は「その役柄に合っているかどうかということが重要なのであって、俳優をアマチュアとプロに区別すること自体がおかしい。ここのテーブルについている人たちは全員すばらしいアマチュアだと思う。映画作りにおいてプロだと自負する人は業界には必要ない。アマチュアの新鮮な感性を持っている人が必要だ」と語っている。


(2008年5月3日午後3時半から有楽町朝日ホールで行われたイタリア映画祭における座談会にて)