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 『マフィアは夏にしか殺(や)らない』は、ジョルダーナ監督の『ペッピーノの百歩』で助監督の経験を持つピエルフランチェスコ・ディリベルトの監督デビュー作である。

 1970年代のシチリアが舞台。小学生のアルトゥーロは転校生のフローラに一目惚れする。恋を成就させようと奮闘するがなかなか実らず、その思いは大人になっても変わらない。そんなアルトゥーロの人生の節目には、いつもマフィアによる殺人が起こっていた。

 笑いと風刺をちりばめつつ、ラブストーリーとマフィアにまつわる史実が絶妙に絡み合って展開していくスタイルがユニークだ。トリノ映画祭で観客賞を受賞している。


2013年/90分 原題:La mafia uccide solo d'estate
監督:ピエルフランチェスコ・ディリベルト Pierfrancesco Diliberto