
広島国際映画祭では、21日午後3時45分からPerfumeの海外ツアーを追ったドキュメンタリー『WE ARE Perfume - WORLD TOUR 3rd DOCUMENT』が上映され、上映後には佐渡岳利監督による質疑応答が行われた。
Perfumeはアクターズスクール広島出身の3人組。現在はワールドワイドで活躍しているが、活動を始めた頃は広島のご当地アイドルといった位置づけだった。
「素でいると、広島弁で話しているので身近に感じますね。「のっちは福山だから」みたいな話をしています」
広島のテレビ番組にはアクターズスクール時代にもよく出演しており、ユニットを結成してすぐの頃からレポーターのようなことをしていた。
映画にしようとしたきっかけは、「『ミュージックジャパン』という番組で、ご一緒させてもらっていたので結成15周年、メジャーデビュー10周年という節目なので、やったことのないものをやろうと考えたのです。最初は周年的な内容も入れようかと考えていましたが、彼女たちのやっていることを見ていただければ彼女たちが一歩づつ成長してきたことが分かると思いました」
映画には毎回のステージが終わるたびに、かなりの時間をかけて反省会(ダメ出し会)を行っているシーンが出てくる。
「プロフェッショナルですよね。プロフェッショナルぶりがにじみ出ています。よりよいものを求めていった結果、達人になるということです。謙虚だし、自分たちのことを凄いとは思っていない。一歩一歩目の前の小さい目標をクリアしていくタイプです。アクターズスクールから一歩づつ成長していったわけですから」
海外のツアー中でも、観客の反応などを取り入れて毎回セットリストを組み替えていく。
「スタッフも大変だが、全力でやるチームです。いいチームだと思います」
映画にはファンの映像も多く使用されている。ライブ会場の開場前には長蛇の列ができる。
「ニューヨークではライブの日の前日の5時ぐらいにならんで、一回追い返されて、また並び直したファンもいました」
「編集にあたっては、過度な演出をしないで、シンプルに、あったことを消化するということを心がけました」
Perfumeのファンはもちろん、そうでない人たちにも彼女たちの徹底したプロ根性は、元気と刺激を与えてくれるに違いない。
質疑応答後には、アクターズスクール広島から誕生した5人組の応援団ユニットSPL∞ASHによるパフォーマンスが披露された。

(2015年11月21日午後3時45分、NTTクレドホール、広島国際映画祭)(矢澤利弘)