
日本人にはやっぱり和食が一番。 VIN OOTA監督の『いただきます みそをつくるこどもたち』は、福岡市にある玄米和食の給食で知られる高取保育園の1年間を撮影したドキュメンタリーである。
園児たちが自らの手で味噌を作り、日本の伝統食で育っていく。高取保育園は広末涼子が主演した『はなちゃんのみそ汁』の舞台ともなった。映画は、48年間園長を務めた西福江さんを軸に、園児たちの日常を追っていく。
子供いうものは一般的に、ハンバーグやカレー、ピザといった非和食を好む傾向がある。しかし、日本人の遺伝子には和食という情報が刷り込まれており、本作は日本人は和食で育つのが一番だと解く。みそ汁、納豆、米。発酵食品をベースにした和食というものが実に魅力的に描かれていく。
西さんは2016年に園長を退任。新しい園長のもと、同園の食育教育は続けられていく。石田ゆり子のナレーションと子供達の笑顔。無性においしいみそ汁が飲みたくなるにちがいない。
(2016年11月26日、午後12時10分、サロンシネマ、食と農の映画祭2016inひろしま)(矢澤利弘)
(2016年11月26日、午後12時10分、サロンシネマ、食と農の映画祭2016inひろしま)(矢澤利弘)