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 海に漂うプラスチックはいったいどのような末路をたどるのだろうか。やがて分解されて自然に溶け込むのか、それともずっと海の底にたまり続けるのだろうか。ヴィンセント・ぺラジオ監督の『海−消えたプラスチックの謎(仮題)』は、科学者たちがプラスチックの行方を探索する姿を描く。

 海に漂うプラスチックの99%は行方不明だそうだ。プラスチックはほとんど目に見えないマイクロプラスチックとなる。それらは新たな生態系「プラスチック生命圏」を形成する。溶けだしたプラスチックを生物が摂取すれば、それらは食物連鎖に組みこまれる。科学者たちが消えたプラスチックの謎を追っていくさまはスリリングそのものだ。

 この映画は、「プラスチックは海と一体化している」と説明する。知らず知らずのうちに人間はプラスチックを食べているとしたらどうだろう。見終わったあと、ゾクッとする作品である。

 この作品は3月3日から5日まで日比谷図書文化館で開かれるグリーンイメージ国際環境映像祭で上映される。


(2017年2月20日、午後2時40分、日比谷図書文化館)(矢澤利弘)

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