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オペラと混声合唱の名曲が演目の「人の心に平和のとりでを築くコンサート」が23日、広島市中区の広島文化学園HBGホールであった。このコンサートのために一般公募のオーディションで選ばれたオーケストラの出演者は78人、合唱団の出演者は116人。指揮は田中祐子、東京オペラシンガーズの18人も共演した。

第1部のプログラムはオペラが3曲。ワーグナーの歌劇「ローエングリン」より「第三幕への前奏曲・婚礼の合唱」、ヴェルディの歌劇「ナブッコ」より「序曲」「ヘブライの捕虜たちの合唱“行け、我が思いよ、黄金の翼に乗って”」、ヴェルディの歌劇「椿姫」より「第一幕前奏曲」「乾杯の歌」を披露した。

田中祐子の指揮は、表情豊かでメリハリがあり、観客を惹き付ける魅力がある。オーケストラと合唱団合わせて200人以上の出演者が作り出す音楽は迫力満点。オーディションで厳選されたメンバーによるクオリティの高い歌声に、この日のために多くの練習を重ねてきたことが伺える。
 
第2部は混声合唱の名曲。「混声合唱と管弦楽による、日本叙情歌曲集より「早春賦」「お菓子と娘」「カチューシャの唄」」、「『水のいのち』〜混成合唱とピアノ、管弦楽のための〜」、「混声合唱とオーケストラのためのカンタータ『土の歌』より第7楽章「大地讃頌」」の3曲を披露した。最後の「「大地讃頌」では、広島少年合唱隊、エリザベト音楽大学付属音楽合唱団プエリカンタンテスの子ども達も合唱に加わった。配られたプログラムには、すべての曲の歌詞が載っており、観客は、詩の意味を確かめながら、音楽を楽しむことができた。

アンコールに応えて、「大地讃頌」をもう一度披露した。アンコールでは1度目より更にゆっくりとしたテンポで歌詞をかみしめるように演奏し、感動的なフィナーレとなった。紹介や挨拶はなかったが、趣味がコーラスという松井一實広島市長も合唱団の一人として参加していた。

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(2017年7月23日、広島市中区、広島文化学園HBGホール)(城所美智子)