子供たちが無声映画に説明やセリフをつける「夏休み活弁ワークショップ」の成果発表が30日、広島県広島市の広島市映像文化ライブラリーであった。
活動弁士の佐々木亜希子さんの指導のもと、ワークショップに参加した小学2年生から中学3年生までの子供たちがステージ上で活動弁士に挑戦した。

活動弁士の佐々木亜希子さん

ワークショップは29日と30日の2日間にわたって開催された。参加した10人全員が活弁は初体験で、「3つのチームに分かれて子供たちが台本を書き、練習をして舞台に立った」(佐々木さん)という。上映されたのは無声映画の短編『ロイドのパパさん』、『舌切り雀』、
『ドタバタ撮影所』の3本。参加した子供たちはそれぞれのチームで台本を書いた映画の上映に合わせて、説明を加えたり、担当する役者に合わせてセリフを言ったりと、活動弁士になりきっていた。

活弁に挑戦する子供たち

成果発表に続いて、佐々木さんの語りでルパート・ジュリアン監督によるサイレントの名作怪奇映画『オペラの怪人』の上映があった。キーボードの生演奏は野原直子さん。観客たちはミュージカル『オペラ座の怪人』とは一味違う古典映画の世界を堪能していた。

演奏の野原直子さん(左)と佐々木さん(右)


ワークショップの参加申し込み者は、申し込み開始早々に定員いっぱいとなった。上映会場は満席となり、ホールの通路に座って映画を鑑賞する人も出るほどだった。


(2017年7月30日午後2時、広島市映像文化ライブラリー)(矢澤利弘)