スペイン在住のフルート奏者の竹内敬子とギター奏者の高木真介による「デュオカムムジーク」のコンサート「スペインの情景〜スペインからの音の絵葉書〜」が20日、広島市中区のひろしま美術館であった。息の合った演奏でアンコールを含め、約1時間に渡ってスペインの風情あふれる7曲を披露した。

演奏は、フェルナンド・ソルの「幻想曲」を皮切りに、イサーク・アルベニスがピアノのために書いた「入江のざわめき マラゲーニャ」と続く。デュオカムムジークは、フルートとギターの二重奏のために書かれた曲だけではなく、多くの楽曲をこれらふたつの楽器用に編曲してレパートリーにしている。

3曲目はピアニストであるエンリケ・グラナドスの「詩的ワルツ集」。グラナドスは2017年で生誕150周年を迎えたため、スペインではちょっとしたブームになっているという。4曲目はスペイン生まれで、後にキューバへ渡ったホワキン・ニンの「スペイン組曲」。旧カスティーリャ、ムルシアーナ、アストゥリアーナ、アンダルーサの4つのパートを演奏した。5曲目はマヌエル・デ・ファリャの「スペイン舞曲第1番 『はかなき人生より』」。

アンコールは久石譲の「Summer」など2曲を演奏、コンサートは幕を閉じた。


(2017年8月20日、広島県広島市、ひろしま美術館)(矢澤利弘)