23日から広島県尾道市で始まった尾道映画祭が3日間の会期を終え25日、閉幕した。同映画祭は今年で2回目、今年は尾道市出身の大林宜彦監督の作品を中心にプログラムが組まれた。すべての上映回で大林監督がゲストとして登壇、大林監督の若き日の自主制作の短編映画から、最新作『花筐/HANAGATAMI』までを上映し、大林監督の源流から現在までの旅路を振り返った。

 23日のオープニングは、「しまなみ交流館」で『花筐/HANAGATAMI』が上映され、大林監督と早稲田大学名誉教授・映像作家の安藤紘平さん、主人公を演じた窪塚俊介さん、出演者の常盤貴子さん、満島真之介さん、原裕次郎さんらがゲストとして駆けつけた。

 窪塚さんは、1月下旬から2月上旬にかけて、監督の代理としてオランダのロッテルダム国際映画祭に参加、「毎晩パーティがあって交流するのが楽しかった」と土産話を披露した。オランダで大林監督の演出について質問された際には、「血がかよった現場」なのが他の監督とは違う点だと答えてきたという。沖縄県出身で米国人の血を引く満島さんは「あの戦争がなかったら、僕はここにいなかったんですよ」と、自分の生い立ちを映画に重ねて見せた。この映画の舞台である佐賀県の唐津出身の原さんは、故郷での映画製作を知ってから大林監督に手紙を書いて役をつかんだ時の心情を振り返った。常盤さんは女優としてデビュー後、マネージャーを付けないで活動してきたことがあるというエピソードを紹介した。