
ベルリン交響楽団が来日し、日本各地で全16回のツアーを行っている。12回目となる公演が1日、広島県東広島市の東広島芸術文化ホールくららであった。チケットは完売となり、音楽の本場であるドイツ・ベルリンのオーケストラの演奏を楽しみに1200人を超える観客が集まった。
ベルリン交響楽団は、ドイツがまだ東西に分かれていた冷戦時代の1966年に創設された50年の歴史をもつオーケストラ。指揮はベルリン交響楽団の首席奏者であるリオール・シャンハダールが務め、ドボルザークの序曲「謝肉祭」、シベリウスの交響詩「フィンランディア」、ラフマニノフの「ピアノ協奏曲第2番」、ベートーベンの「交響曲第7番」を演奏した。
フィギュアスケートの競技に用いられる曲としても親しみがあるラフマニノフの「ピアノ協奏曲第2番」の演奏には、観客からひときわ大きな歓声と拍手が送られた。ピアノのソリストは2002年にラフマニノフ国際ピアノ・コンクールで優勝したロシアのエフゲニー・ミハイロフ。ピアノとオーケストラの息のあった掛け合いやピアノの技量に拍手が鳴りやまなかった。
ピアノのアンコールは、バッハの「主よ人の望みの喜びよ」と、グリーグの「ペールギュント」第1組曲より「山の魔王の宮殿にて」の2曲。
オーケストラのアンコールは、エルガーの「エニグマ変奏曲」より「ニムロッド」、ビゼーの「カルメン」第1組曲より第3幕への間奏曲、ビゼーの「アルルの女」第2組曲より「ファランドール」の3曲。
ベルリン交響楽団は4日に栃木県総合文化センター、5日に東京オペラシティ、7日に岡山シンフォニーホール、8日に大阪のザ・シンフォニーホールで公演を行う。
(2018年7月1日、広島県東広島市芸術文化ホールくらら)(城所美智子)