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広島国際アニメーションフェスティバルでは26日、アニメーション映画監督イシュ・パテルの短編作品が特集上映され、パテル氏によるトークが行われた。

上映では、1972年から2010年までに制作された8本を上映。そのなかから3本についてパテル氏自身が解説した。1977年の『ビーズゲーム』のテーマは攻撃と戦争。この作品では絵を描かないという選択をした。視覚的模様はできるだけ単純化し、模様を操作して表現することに挑戦した。

それとは逆に、1978年の『アフターライフ』では複雑な絵を描こうとした。この作品は生と死についての視覚的なエッセイである。絵コンテを作らずに制作し、超自然的な見かけが欲しかったため、粘土の層に後ろから光をあてるという手法を使った。

1984年の『パラダイス』は、水晶の城で、ある黒い鳥が神の鳥のふりをしようとするという、パテル氏が子ども時代に覚えた詩歌に基づく作品だ。コンセプトは自然対人工だという。

観客は、パテル氏の革新的な技法を使った作品の制作の舞台裏についての話を熱心に聞き入っていた。


(2018年8月26日、JMSアステールプラザ)(重光英一)