エマヌエーレ・スカリンジ監督のデビュー作『アルマジロの予言』は、イタリアで人気の漫画家ゼロカルカーレの作品を原作に、今の若者が生きる日常をアイロニーとユーモアで包んだ。ゼロは、ローマ郊外在住の27歳。イラストレーターだが定期的な収入はなく、アルバイトで生活 ...
カテゴリ:映画紹介
『盗まれたカラヴァッジョ(仮題)』、イタリア映画祭
ロベルト・アンドー監督の『盗まれたカラヴァッジョ(仮題)』は、実在の事件を元に描くサスペンス。映画プロデューサーの秘書ヴァレリアは人気脚本家アレッサンドロのゴーストライターを務めている。ある日、彼女は謎めいた男から1969年から未解決となっているカラヴァッジ ...
映画『グッドバイ』公開記念、今野裕一郎監督のオールナイトを開催、ポレポレ東中野
孤高の映像作家、今野裕一郎の最新作『グッドバイ』公開を記念し、過去の傑作群も一挙上映するオールナイトイベントが3月23日の深夜からポレポレ東中野(東京都中野区)で開催される。オールナイトでは、最新作『グッドバイ』を先行上映。そのほか、京都造形芸大在学中の今 ...
『エルミタージュ幻想』などアレクサンドル・ソクーロフ監督作品14本を特集上映、シアター・イメージフォーラム
アレクサンドル・ソクーロフ監督作品の特集上映が3月17日(土)から東京都渋谷区のシアター・イメージフォーラムで開催される。上映するのは、大ヒット作『エルミタージュ幻想』を含む全14作品。開催中にはトークイベントも予定されている。3月17日(土)午後3時からの『 ...
『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』、2018年春に公開決定、ドウェイン・ジョンソン主演最新作
ドウェイン・ジョンソン主演の体感型アトラクション・ムービー、『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』が2018年の春に劇場公開されることが決まり、場面写真が公開された。この作品は、ロビン・ウイリアムズが主演した1995年のパニック映画『ジュマンジ』のリブート ...
『ANIMAを撃て!』、服部彩加「私の殻を破る特訓で堀江監督の足の小指にヒビが」、SKIPシティ国際Dシネマ映画祭オープニング上映
15日から埼玉県川口市で始まったSKIPシティ国際Dシネマ映画祭2017で、堀江貴大監督の『ANIMAを撃て!』がオープニング上映され、堀江監督(29、写真左)と主演の服部彩加(23、中央)、小柳友(28、右)が舞台挨拶した。『ANIMAを撃て! ...
『ゴールデン・スランバーズ』、あらゆる手を尽くしてカンボジア映画史を作る、広島国際映画祭
広島国際映画祭では22日午後3時15分からダヴィ・チュウ監督の『ゴールデン・スランバーズ』が上映された。チュウ監督はフランス在住のカンボジア系の映画監督で、この映画は、カンボジアの映画史を発掘するドキュメンタリーである。ゴールデン・スランバーとは黄金のまどろみ ...
『アラビアン・ナイト 第二部 孤独な人々』、すべての登場人物が孤独、広島国際映画祭
広島国際映画祭では、22日午後12時からミゲル・ゴメス監督の『アラビアン・ナイト 第二部 孤独な人々』が上映された。第二部は山中で逃亡生活を送る凶悪犯を描いた『腸なしシモンの逃亡の日記』、野外劇場で芝居として演じられる法廷劇『裁判官の涙』、プードルの飼い主たち ...
ダミアン・マニヴェル監督『若き詩人』、私は偶然をたよりに映画を作っている、広島国際映画祭
広島国際映画祭では、22日午前9時半からダミアン・マニヴェル監督の『犬を連れた女』と『若き詩人』を上映した。上映後にはマニヴェル監督による質疑応答が行われた。『犬を連れた女』は、迷子の犬を飼い主に届けた青年(レミ・タファネル)が、犬の飼い主の大きな黒人の婦人 ...
『WE ARE Perfume - WORLD TOUR 3rd DOCUMENT』、彼女たちのプロフェッショナルぶりが元気をくれる、広島国際映画祭
広島国際映画祭では、21日午後3時45分からPerfumeの海外ツアーを追ったドキュメンタリー『WE ARE Perfume - WORLD TOUR 3rd DOCUMENT』が上映され、上映後には佐渡岳利監督による質疑応答が行われた。 Perfumeはアクターズスクール広島出身の3人組。現在はワールドワイド ...
『アラビアンナイト第一部 休息のない人々』、寓話を通じてポルトガルの経済危機を描く、広島国際映画祭
ミゲル・ゴメス監督の『アラビアンナイト』は、「アラビアンナイト=千夜一夜物語」の形式を借りて、ポルトガルの経済危機をめぐる複数のエピソートをつないだ作品である。三部作で構成される『アラビアンナイト』のうち、「第一部 休息のない人々』が21日、広島国際映画祭 ...
【イタリア映画祭】『ローマ環状線、めぐりゆく人生たち』、環状線に沿って暮らす人々を描いた叙情的ドキュメンタリー
ジャンフランコ・ロージ監督の『ローマ環状線、めぐりゆく人生たち』は、ヴェネチア国際映画祭でベルナルド・ベルトルッチや坂本龍一など審査員から満場一致の絶賛を浴びて金獅子賞を受賞した作品。ローマを囲む高速道路GRA。その環状線に沿って暮らす愛すべき人々の物語を叙 ...
【イタリア映画祭】『グレート・ビューティー/追憶のローマ』、作家は初恋の女性の死をきっかけに究極の美を追い求める
『グレート・ビューティ/追憶のローマ』は、『イル・ディーヴォ−魔王と呼ばれた男-』(08)のパオロ・ソレンティーノ監督の最新作である。本作は、本年度のゴールデングローブ賞、英国アカデミー賞、アカデミー賞の外国語映画賞を受賞している。永遠の都ローマを舞台に、華や ...
【イタリア映画祭】『多様な目』、目の見えない人々の前向きな生きざまを追うドキュメンタリー
『多様な目』は、『日々と雲行き』など多くの劇映画を手掛けてきたソルディーニ監督によるドキュメンタリー作品である。 本作には、理学療法士、企業家、彫刻家、ミュージシャン、テレフォン・オペレーター、退職者、チェロ弾きの学生が登場するが、彼らに共通するのは、 ...
【イタリア映画祭】『存在しない南』、親子の愛憎劇に社会問題を織り込む
『存在しない南』は、1980年生まれで新進気鋭のファビオ・モッロ監督の長編デビュー作である。イタリア南部の港町、17歳のグラツィアは、5年前に死んだとされる兄の不在に苦しみ、兄について沈黙する父には反発していた。ある日、海に入ると兄らしき姿が現れる。兄の生存を信 ...
【イタリア映画祭】『マフィアは夏にしか殺(や)らない』、笑いと風刺をちりばめつつ、ラブストーリーとマフィアにまつわる史実が絶妙に絡み合う
『マフィアは夏にしか殺(や)らない』は、ジョルダーナ監督の『ペッピーノの百歩』で助監督の経験を持つピエルフランチェスコ・ディリベルトの監督デビュー作である。 1970年代のシチリアが舞台。小学生のアルトゥーロは転校生のフローラに一目惚れする。恋を成就させよう ...
【イタリア映画祭】『無用のエルネスト』、60年代以降の史実も盛り込んでイタリア社会を振り返る
『無用のエルネスト』は、『恋愛マニュアル』シリーズが人気を博すジョヴァンニ・ヴェロネージ監督によるハートウォーミングな喜劇である。とりたてて才能はないが、家族や友達を大切にする正直者のエルネストは、生きていくために室内装飾、調理、引っ越し、ドライバー、エ ...
【イタリア映画祭】『南部のささやかな商売』、聖職の道を外れた元神父の一風変わった共同生活
ロッコ・パパレオ監督の『南部のささやかな商売』は、スターのリッカルド・スカマルチョが出演するエンターテイメント作である。ばらばらだった人びとが一つの企てをきっかけにまとまっていく様をユーモアにくるんで描く。コスタンティーノは50歳の元神父。女性を好きにな ...
【イタリア映画祭】『初雪』、心に深い傷を負った少年と難民の心の交流
『初雪』は、前作『ある海辺の詩人 小さなヴェニスで』が日本で公開されたアンドレア・セグレ監督の第2作である。イタリア北部の山あいにある小村を舞台に、心に深い傷を負った少年と難民の心の交流を寄り添うようにじっくりと描き出す。 父を亡くして間もない少年ミケ ...
【イタリア映画祭】『フェデリコという不思議な存在』、巨匠スコーラがフェリーニの素顔に迫る
『フェデリコという不思議な存在』は、 『道』や『8 1/2』などの4作品でアカデミー賞に輝き、映像の魔術師と呼ばれたフェデリコ・フェリーニ(1920-93)と親交があった巨匠スコーラが、没後20年を機にフェリーニの素顔に迫った作品である。 風刺雑誌の仕事場での二人の初め ...