ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2018は18日、グランプリに西口洸監督の『EDあるいは(君がもたらす予期せぬ勃起)』を選んだ。審査員特別賞は『温泉しかばね芸者』、シネガー・アワード(批評家賞)は『キュクロプス』、北海道知事賞は『キュクロプス』が受賞。インタ ...
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ゆうばり映画祭、『ナナちゃん、Oh mein Gottしよ♡』、
ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2018で上映された西本達哉監督の『ナナちゃん、Oh mein Gottしよ♡』は、どんなことをしてでも好きな子とセックスしたいと願う高校生の努力の物語である。3月。皆が上京する中、てつじは浪人することになった。高校の卒業式を迎える彼の ...
ゆうばり映画祭、『穴を掘る』、シャベルで黙々と穴を掘る男たちの躍動感を見よ
ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2018で16日に上映された矢川健吾監督の『穴を掘る』は、男たちがひたすら穴を掘る映画である。何のために男たちは穴を掘る勝負をしているのか。そもそも勝負をしているのだろうか。ルールはあるのだろうか。一切の説明不在のまま、映画 ...
ゆうばり映画祭、『EDあるいは(君がもたらす予期せぬ勃起)』、勃起をテーマに青春期の悩みを爽やかに描く
ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2018で16日に上映された西口洸監督の『EDあるいは(君がもたらす予期せぬ勃起)』は、母親の裸をみて勃起したことが原因でED(勃起不全)になってしまった少年の悩みと美少女転校生との短く淡い恋愛を描いた作品だ。この映画を作ったきっ ...
ゆうばり映画祭、『スロータージャップ』、変なことにフタをしすぎた日本に対するアンチテーゼ
ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2018で16日に上映された阪元裕吾監督の『スロータージャップ』は、見る人が見れば大傑作。だが多くの人々にとっては最低最悪のトラウマを残すような作品になるかもしれない。見る人を選ぶ映画といえる。映画の冒頭はこんな話から始まる ...
ゆうばり映画祭、『温泉しかばね芸者』、ノリのいい愛すべきホラーコメディ
ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2018で16日に上映された鳴瀬聖人監督の『温泉しかばね芸者』は、オマージュや悪ふざけがてんこ盛りのホラーコメディである。ジャンル映画についてのバカ映画といえる。冴えない脚本家・村井実紗は、新しい台本を提出しては、監督にダメ ...
ゆうばり映画祭、『キュクロプス』、悪いのは一体誰なのか。二転三転する復讐劇
ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2018で16日に上映された大庭功睦監督の『キュクロプス』は息もつかせぬようなスピード感のある復讐劇である。妻とその愛人を殺害した罪により、14年の服役を終えた男・篠原が、事件が起きた町に戻ってきた。彼の目的は、妻を殺して自分 ...
ゆうばり映画祭、『東京ノワール』、パズルのように入り組んだ構造が魅力的な暗黒社会の物語
ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2018で3月15日に上映されたヤマシタマサ監督の『東京ノワール』は、ヤクザを廃業しようとするある男の1日をパズルのように入り組んだ物語構造で描いた作品だ。東京の裏社会で20年生きてきた小さな金本組の若頭・鳴海。相棒の山城を失 ...
ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2018始まる、「感動を与える基地をこの夕張が引き受けさせていただきます」
「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2018」が15日、北海道夕張市で始まった。合宿の宿ひまわりなどを会場に19日まで。同映画祭は1990年に始まり、今年で28回目。オープニング作品の「ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル」を皮切りに、「ダンガル きっと、つよく ...
ゆうばり映画祭、『精霊カフェ』、
ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2018で16日に上映されたクァク・ジェヨン監督の『精霊カフェ』。ロマンチックな人生を夢見る新婦・文燕は、譚術とのみすぼらしい結婚式に耐えられず、ウエディングドレス姿で式場を飛び出す。絶望的な気持ちで胡同(北京の裏路地)をさ ...
SKIPシティ国際Dシネマ映画祭、長編コンペ部門では600本を超えるエントリーから12本を厳選上映、映画祭出身の新鋭監督の特集も、7月15日から埼玉県で
デジタルで撮影・制作された作品にフォーカスした国際コンペティション映画祭「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2017」が、7月15日から23日までの9 日間、埼玉県川口市のSKIPシティを中心に3会場で開催される。本映画祭は2004年にスタートし、今回で14回目。メーンとなるのは「コ ...
広島国際映画祭、ヴェッキアリやゲリンなどの短編映画コンペティションを開催
広島国際映画祭2016では12日、国際短編映画コンペティションを開催し、ノミネートされた6本の短編映画を上映した。上映後にはそれぞれの作品の監督による質疑応答が行われた。マルタ・エルナイス・ピダル監督の『ドブロ』は、グアナファト国際映画祭で最優秀短編映画賞を受賞 ...
『浮き草たち』、爽やかなボーイミーツガール、行き詰まった二人は常に走り回る、東京国際映画祭
この映画の男と女は常に走り回っている。東京国際映画祭のコンペティション部門で上映されたアダム・レイン監督の『浮き草たち』は、何かに行き詰まり、常に動かざるを得ない男と女の出会いを描く。 いわゆるボーイ・ミーツ・ガールものに分類されよう。若きシェフのダニ ...
『Dream Theater』、惚れ惚れするようなトリックとアクション、ゆうばり映画祭
遊佐和寿監督(中央)と亜紗美さん(右) 惚れ惚れするような典型的なトリックとアクション。それが映画的な高揚感を作り出す。ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2016で上映された遊佐和寿監督の『Dream Theater』は、SMクラブの女王と殺し屋の壮絶な丁々発止を描いた28 ...
第24回東京国際映画祭、コンペティションのエントリーを4月20日に開始
写真は前回の第23回東京国際映画祭第24回東京国際映画祭は、予定どおり今年の10月22日(土)から31日(日)まで開催される。それに伴い、コンペティション部門のエントリーが4月20日に開始される。東京国際映画祭のコンペティションでは、現在世界の第一線で活躍する多くの監 ...
『未来の記録』、頭の中の記憶は時とともに薄れていくけれど、ノートに書かれた記憶は消えることがない。
ノートに刻まれた過去の記憶。頭の中の記憶は時とともに薄れていくが、ノートに記録された記憶は消えることがない。岸建太朗監督の『未来の記録』は過去、現在、未来という3つの時制を平行して描く。廃屋となったフリースクールに引っ越ししてきた男女二人。部屋に散らばる ...
東京国際映画祭コンペティション:「ボリビア南方の地区にて」、ゆっくりと時計回りに回転するカメラが、上流階級の没落を見続ける。
ほぼ全編に渡って、カメラは時計回りにゆっくりとパンし続ける。フアン・カルロス・ヴァルディヴィア監督の『ボリビア南方の地区にて』は、ボリビアの首都、ラパスに住む上流階級の家族の生活と没落をアクロバティックなカメラワークで描いた。邦題は『ボリビア南方の地区に ...
東京国際映画祭コンペティション:「激情」、奇妙なソリッドシチュエーションと連鎖する生命
セバスチャン・コルデロ監督の『激情』は本能の赴くままに行動し、人を傷つけたうえ、自滅する男の物語だ。大邸宅という閉鎖された空間で話は展開する。移民の建設作業員、ホセ・マリアはローサと恋人になったばかり。激情家のホセはローサに意地悪する近所の男たちをボコボ ...
東京国際映画祭コンペティション:「テン・ウィンターズ」、ヴェネチアを舞台にした十年愛
付かず別れずというぎこちないふたりが10回目の冬を迎えて、ようやく結ばれる。イタリアのヴァレリオ・ミエーリ監督の『テン・ウインターズ』はゆっくりと成長していく男女の腐れ縁をパッチワーク風に描いた。主演女優のイザベッラ・ラゴネーゼは『見わたすかぎり人生』でも ...
東京国際映画祭コンペティション:「NYスタテンアイランド物語」、1つの事件に複雑に絡み合う3人の男たち
ジェームズ・デモナコ監督の『NYスタテンアイランド物語』は、1つの事件に複雑に関係する3人の人生模様を描く。クエンティン・タランティーノ監督の『レザボア・ドッグズ』や『パルプ・フィクション』でも同じような手法が取られているが、こういう形式は脚本がきっちりと ...